親知らずの抜歯
親知らずの抜歯に限らず、歯を抜いた際には程度の差はありますが「腫れ」が起こります。これは正常な身体反応ですが、抜歯による腫れも最小限に抑えたいと当院では考えています。親知らずの生え方や状態などにより適切な抜歯方法は変わってきますので、それぞれに合わせて安全に、確実に、そしてできるだけ負担を抑えて腫れを少なくできるようにしています。横向きに生えている場合などでは、歯ぐきを切開して抜歯します。切開した歯ぐきを最後に縫合しますが、この縫合のテクニックによって腫れを最小限に抑えることができます。血液やリンパ液の流れが滞ると腫れが起こるため、流れを阻害しないようにわずかな隙間を作りながら縫合することで腫れを軽減させる手法などを用います。もちろん、感染症予防のための抗生剤や消毒を適切に行うことが不可欠です。しっかりコントロールができるからこそ、腫れを軽減する治療が可能になっています。 ただし、感染リスクが高い方、出血しやすい方、きっちり閉じないと不安がある方、腫れがあまり気にならない方の場合には、しっかり閉じる縫合も選択可能です。患者様の状態に合わせてリスクやメリット・デメリットをきちんとご説明した上でお選びいただきますので、腫れが心配な方も安心してご相談ください。
飯田院長からのひとこと
抜歯後の腫れが心配で親知らず抜歯スケジュールを作りにくい。そうお考えの方に、腫れのリスクを軽減する治療を行っています。できるだけ腫れを抑えた治療が可能ですから、お仕事などで腫れが残ることが気になる方はご相談ください。
親知らずの抜歯は痛い?
腫れは見た目で明確に判断できますが、痛みは個人的な感覚です。そのため、どのくらいの痛みを実際に感じられるかは患者様によって大きく異なります。ただし、当院では痛み自体を最小限にとどめる治療を行っており、抜歯を含めたあらゆる歯科治療の処置や動きを再確認した上で負担をできるだけ抑えられるようにきめ細かい工夫を施しています。抜歯自体も技術の向上によって負担を軽減していますし、切開を必要最小限にすることで痛みを抑え、回復を早めています。さらに、術後の安静とお渡しした鎮痛剤を早めに服用いただくことで痛みをより減らすことができます。
抜糸後の食事に関して
食事のタイミングについて
親知らずの生え方や麻酔の効き具合などによっても異なりますが、抜歯後の夜は痛みや違和感があり、普通の夕食はとれないケースがほとんどだと思います。そのため、抜歯がある場合は、その前にしっかり食事をとっておきましょう。そして、夕食には栄養ドリンク、エナジードリンク、栄養補給ゼリーなど、抵抗なくそのまま飲み込めるものでカロリーや水分をとるようにしてください。ただし、ストローなどで強く吸い込まなければいけないものは出血を起こしやすくなるため、避けてください。なお、翌朝にはほとんどの方が食事をとれます。
食事内容について
親知らずの抜歯では、しばらくの間麻酔で感覚が鈍くなりますし、口内は傷付いている状態です。感覚が鈍くなったことによるヤケドやケガ、傷からの出血を防ぐために、抜歯後の食事にはいくつかの注意が必要になります。
食べてもいいもの
やわらかいもの、消化が良いもの、刺激が少ないもの、噛まずに食べられるもの。 ゼリー、ヨーグルト、プリン、スムージー、雑炊やおかゆ、スープやシチュー、豆腐など。 飲み物は常温程度のものをとってください。
なるべく避けるもの
アルコール類を避けてください。うどんやそばのようなすするもの、ストローで飲むものなど強く吸い込む必要があるものは、縫合が外れたり、出血する可能性があるので避けてください。硬く炊いたお米やゴマ、小さな粒があるイチゴなど、小さくて硬いものは、抜歯後の穴に入ってしまうリスクがあるため避けましょう。
親知らずの抜歯経験が豊富な医院
いいだ歯科医院だからできる難症例にも対応した親知らずの抜歯
当院では、さまざまな難症例の親知らず抜歯を数多く行ってきた院長が抜歯治療を行っています。横向きに生えている・ねじれている・埋没している親知らずも安全に抜歯することが可能です。親知らずは他の歯がすべて生えてスペースがなくなったところに生えてくる歯ですから、どうしても無理な生え方になるケースが多くなっています。そして親知らずの生え方は患者様ごとにそれぞれ異なります。それぞれに合わせて適切な処置を行い、腫れや痛みを最小限に抑え、できるだけ早い回復を促す治療を行っていますので、安心してご相談ください。また、親知らずには抜く必要がないものもありますし、逆に見えていないけれど抜歯の必要がある埋没歯もあります。当院では抜歯の必要性を正確に判断するために、状態をしっかり見極めて将来のリスクを考慮し、そうしたことをわかりやすく患者様にお伝えしています。親知らずに関してご不安がある場合には、お気軽にいらしてください。
※親知らずの状態によっては、当院での処置が難しい場合がございます。その場合は、大学病院をご紹介させていただいております。
妊娠前に親知らずの抜歯をしておく
妊娠中は、ホルモンバランスが変わって口内トラブルを起こしやすくなる時期です。つわりで歯磨きなどのケアが充分にできないこともあり、妊娠中に歯の痛みや腫れを起こすことがよくあります。特に親知らずはホームケアでは汚れを充分に落とせない一番奥の部分にあるため、トラブルが起こる可能性が高くなっています。 妊娠中の痛みや腫れといったトラブルを避けるために、妊娠を考えはじめた時期にリスクの高い親知らずを抜歯しておきたいというご相談が増えてきています。妊娠中でも歯科治療で使われる麻酔は胎児への影響がほとんどないと言われていますが、生まれてくるお子様のためにできるだけリスクを冒したくない方にとってはご不安が残ると思います。また、実際には影響がなくても不安があること自体が望ましいことではありません。妊娠中だけでなく、産後は育児に忙しく歯科医院受診も難しくなると思いますので、当院では妊娠を考えている方に、妊娠前に1度受診いただいて親知らずの状態をチェックされることをおすすめしています。なお、妊娠中やその可能性がある時期に歯の痛みや腫れが起こった場合も、もちろんご相談ください。ご負担の少ない治療法をご提案できます。その際には、必ず妊娠していること、その可能性があることを最初に歯科医師までお伝えください。